しぃえす☆第一話 (後編)
こんばんは。
人によってはおはよう、はたまたこんにちはだろうか。
執筆につき徹夜3日目に突入したシェルです。
なんと身内での高評価に伴って続く運びとなりました!
イエェーーーい!
さて、今回はついにゆめとアド部長の対戦がはじまります。
キャラ崩壊してる人が約一名・・・?二名?
まあ読んでのお楽しみ!
それでは本編をどうぞ!
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「いやですよ。私もうルールもちゃんとはおぼえてないんですから。それに勝ったら入れ、ってのもおかしいですし。」
速攻で断った。
「そ、そこをなんとか、お願いできないか?絶賛人数不足なんだ!」
まさか断られると思ってなかったのか、明らかに動揺した口調で部長が言う。
当たり前だと思うんだけどな、だって思い入れとかもないし、ほかの部活も見たいし。
「じゃ、じゃあ私に勝ったらこの部屋から出してやる!それまではこの部屋から絶対出さないぞ!それでもいいのか!?」
「…はいはい、いい加減にしてください。流石にそれは犯罪です。」
私と部長の間を遮るように霧香さんが割って入ってくれた。
困りきっていた私には、救いの女神が現れたような気持ちだ。
霧香さんは手に持っていた雑誌を丸めると、そのまま部長の頭を容赦なく殴りつけた。とても痛そうだ。
そういえば今殴りつけたとき霧香さんの手が消えて見えたんだけど…。本当に何者なんだ…?
「…っ痛ぅ……。何すんだ霧香!?」
「…自業自得です、反省してください。それとももう一発、行きますか?」
「そ、それはかんべんしてくれ…。」
本当に痛かったのか涙目で懇願する部長。なんでだろう、かわいい。
「だ、だが、霧香、お前もこの部の人数不足はわかっているだろ??何とかしないと本当に…。それに、あのお姉さんの妹だぞ??欲しくないはずがないだろう!」
あの、って何のことかな。一体姉さんはどんな存在だったのかな…?
「…そ,それは、そうですけど。でも、無理やりは良くないです。交渉で勝ちとってください。」
霧香さんもそう、思うのか。一体私とお姉ちゃんがどうだというんだろう、気に、なってしまう…。
「霧香さん、やっぱり、私一回対戦します、それで勝ったら約束通り入りますよ。」
自分でも知らない自分のことがある、っていうのはやっぱりもやもやする。
勝って、この部活で聞きたいことが山ほどある。
「ほ、本当にいいのか?特にメリットはないんだぞ?」
「はい、少し気になることができたので…。」
急に手のひらを返したことに部長はとても驚いたようだ。
「よし、ならデッキは奥の部屋にある、好きなデッキを使ってくれて構わないし、好きなように改造しても構わない。ルールは一本勝負でいいか?」
「…っ、はい、わかりました。」
急に真剣な顔になって部長が私に問うてきた。まるで、お前を見極めてやる、といわんばかり。最初に勝ったら入れ、っていうのは負けるようならいらない、ってことだったみたい。
ちょっと部長が怖くて身震いしちゃったけど、自分の運を信じて全力で戦ってみよう。
…あれ?私、そういえば…。
「あ、ごめんなさい、その前にルールとか教えてもらってもいいですか?」
「「…」」
霧香さんも部長もポカンとしてしまった。でも、私最初に言ったもんね、覚えてない、って。
あと、部長から剣呑さが少し取れたよ。
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一通りルール説明をしてもらった。
知らない間にいろんな種類のカードが追加されててびっくりしちゃった。特についんぱくと?とかいうのは本当に驚いちゃった。
「さて、じゃあそろそろデッキを選ぼうかな。」
説明を受けた後、私は奥の部屋に通された。そこには数十種類に及ぶデッキの数々が!
これらは全部部長が姉から譲り受けたカードで作ったんだって。どれだけもらったんだろう…。
それと壁が全部ショーケースみたいになっててたくさんのカードが所狭しとならバラれていた。この中のカードも全部好きに使っていいらしい。
一通りデッキを見たけど見たことないカードばっかりでどうしたらいいのか分からなくなっちゃった。だから、昔お姉ちゃんが良く使ってたカードが入ったデッキを選んでみた。
あと、私が好きだったカードも文明的に入りそうだったから入れてみた。知らないうちに殿堂入りしてたらしくて1枚しか入れられなかったんだけどね。
あぁ、不安だなぁ。勝てなくても損はないけど、やっぱりもやもやは晴らしたいもんね。
頑張ろう。
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「…さて、じゃあお二人とも準備ができたみたいなので始めていきましょうか。私は今回のジャッジと実況、解説を担当させてもらいます。」
「実況、解説、って要るんですか…?」
純粋に疑問だ。誰に向けたものなんだろう…。
そして何よりも霧香さんがすごくソワソワしてて二ヤついちゃってる!こんな感じのキャラだったっけ、この人!?
「あー、とりあえずそのままにしておけ。止めると面倒くさいことになるから…。」
少し遠い目をして部長が言った。確実に昔何かあったんだろうなぁ…。
「…じゃあ始めていきますよ!お互いにデッキを交換してシャッフルしてください。」
少し(?)テンション高めの霧香さんの掛け声とともにお互いのデッキを交換した。
どうしよう、なんか緊張してきちゃった…。
「…そんなに硬くならなくて大丈夫ですよ、もっとリラックスしていきましょう。」
見かねた霧香さんが微笑みながらこえをかけてくれた。
その優しい微笑みがどこかお姉ちゃんと重なって、お姉ちゃんがついてるような安心感を得た。
よし、落ち着いてきた。
シャッフルをこなしてお互いのデッキを相手に返す。
そしてデッキを並べていく。
相手の場には謎の文字で書かれたカードが。確かドキンダム、とかいうやつだったよね。
お互い超次元ゾーンはなし。
手札、シールド、ドキンダムの封印の枚数を確認して、ようやく準備が整った。
あとはジャッジの開始の合図を残すのみ。
「…さて、じゃあ始めていきましょう。」
いよいよだ、始まる。
「…行くぞ!デュエマ、スタート!!」
とてつもない大声に面食らってしまう。
え、霧香さん、本当に霧香さん?
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ここからは私、隼霧香の実況でお送りしていきます。
まずはじゃんけんからです。
ゆめ選手がグー、照選手がチョキでゆめ選手先攻で開始となりました。
「私、じゃんけん負けたことないんですよね。」
「ほう、やっぱりそうか、そうじゃなきゃな。」
「うーん、とりあえず色を確保しておきたいよね。マナにおいて、エンドです。」
まずはゆめ選手、問2 ノロンチャージでスタート。
「墓地ソースか。いいチョイスだな。」
対する照選手はホーリーをチャージしてエンド。まだ何のデッキかは確定しませんね。
ここでいったん、両選手の手札を確認してみましょうか。
ゆめ:戦略のDH アツト、龍装鬼オブザ08号、百万超邪クロスファイア、終末の時計ザ・クロック
照:ヘブンズ・フォース、一撃奪取トップギア、暴走 ザバイク、轟く侵略レッドゾーン、熱き侵略レッドゾーンZ
照選手が2tZ、レッゾまで行けるハンドですね。
対してゆめ選手もかなりいいハンドだといえます。トップオニカマスなら最高ですね。
「ドロー、んーと、…クロックをチャージして、2マナでアツトを、バトルゾーンに出します。」
残念ながらトップはイワシン。ですが墓地を肥やせるので2番目にいいトップかもしれないですね。
「効果で2枚ドローします。えっと、じゃあこのイワシン、ってやつを2枚捨てますね。」
「イワシンの効果で1枚引いて、じゃあまたイワシンを捨てます。」
「イワシンの効果でもう一枚引いて、あ、またイワシンだったのでもう一枚捨てます。」
「イワシンの効果で引いて、スパイナーを捨てます。」
「…は?」
は?
これはもう決着がついたといえるんじゃないでしょうか。
部長も驚きで手が震え始めてますもん。
「お前、それは、流石に…。」
今にも崩れ落ちそうな部長。
見てるこちらも可哀そうに思えてきます。
「じゃあG・ゼロでクロスファイアをバトルゾーンに出します。そのままダブルブレイク!」
やはりといいますか走り始めましたね。ここでためる理由もないですしいいプレイングだと思います。
そうして照選手のトリガーチェックです。トリガーは…、ヘブンズ・フォースを宣言!
「ヘブンズ・フォースの効果で防鎧をバトルゾーンに出す。」
先ほどまで持ってなかったので防鎧は盾から来たみたいですね。
「ターンエンドします。」
「じゃあ、私のターンだな。ドロー。」
2ターン目にして早くもピンチの照選手。引いたトップはザ・ゼット。
「少し考える。」
1ターンためるか悩んでいるみたいですね。
ここで下手に攻撃すると、裏目は…、スパイナーでしょうか。防鎧はオブザもGTもケアできますから残しておきたいでしょう。もし爆撃男が入ってたとしても1枚なら耐えられますし。
「ザバイクをチャージしてトップギアを召喚だ。ターンエンド。」
やはりためて来ましたね。
あいてにバルチュリスが入ってたとしてもこのターンは出ませんから恐らく死なないと踏んだ、という事でしょう。
「じゃあドローします。えっと、クロックをマナにおいて、そのままクロスファイアでダブルブレイクします!」
照選手のシールドチェック。
トリガーは、ホーリー!
照選手おぞましいシールド運ですね…。
「うーん、何もできないのでターンエンドします。」
ゆめ選手あと1枚シールドをブレイクできれば勝ちですね。
照選手追い込まれた、かに見えますが頬がかなり緩んでますね。
ニヤついていて正直少し気持ち悪いです。
「よし、私のターンだな。ここで決着をつけてやる。」
「ドロー!妨鎧をマナにおいて、トップギアの軽減で3マナで轟速ザ・ゼットをバトルゾーンへ!封印を一枚はがす!」
オタク特有の早口。ウザいです。
「ヒエッ――――」
ほら、ゆめ選手もビビってるじゃないですか。あとでお仕置きですね。
「ザ・ゼットでアツト攻撃時、侵略レッドゾーンZ、レッドゾーン!効果でクロスファイアを破壊してそのまま右端のシールドを焼却だ!」
照選手やはりというかうまいですね。
これなら返しのターンで死ぬことは————
「あ、じゃあシールドから墓地にキューブリックが置かれたので防鎧を手札に戻しますね。」
…ありますね。
「嘘だろ!?私そんなカード入れてないぞ!?」
「改造していいって言われたので…。」
部長の顔がみるみる青白くなっていってますね。
まさに天網恢恢。
「クッ、ターンエンドだ!」
ここで追い打ちをかけないあたりは流石ですね。ホーリーというブロッカーを1つ残していますから5000GT 以外なら問題ないはずです。
「私のターン、ドローします!。」
引いたカードは、5000GT !お見事です。
ですが手札には火文明のカードがほかにないですね。
ゆめの手札にはオブザ、オブザ、5000GTのみ。
恐らく5000GT をマナにおいてオブザを終焉の開闢として使えば5000GT着地まで行けますが、つい先ほどまでツインパクトを知らなかったゆめ選手に使いこなせるのでしょうか。
「うーん、分からない……。…。…。…。」
案の定頭を抱えている様子です。
頭を抱えたまま座り込んでしまいましたね。体調不良、ですか?
バッ――
やっと、立ち上がりました。体調は大丈夫なのでしょうか?
「フッ、いけますね。」
不敵な笑みを浮かべていますね。
明らかに顔つきが先ほどまでと違います。
え、あれは、本当にゆめちゃん、です、か…?
「5000GTをチャージ、オブザをツインパクト、終焉の開闢として使用。5000GTをマナから回収します。墓地にクリーチャーは11体、そのまま1マナで5000GT。」
「…。」
「5000GTの効果で破壊ですよ?天戸部長。」
「あ、ああ。そうだな。」
「じゃあターンエンドです。」
((なんだ、この重圧は…?))
部長も私も同じことを考えているみたいです。
しかもバイクを理解しているからこその殴らない、というプレイング。さっきまでのゆめちゃんなら殴ってたはずなのに…。
「…私のターン、ドローしてターンエンドだ。」
「私のターン、ドロー。少し考えます。」
当然のごとくゆめちゃんがシャカパチを始めた——。
もう、何も、分からない。別人?これは、一体?
「…再び3マナで終焉の開闢。墓地からクロスファイアを回収。そのままG・ゼロでクロスファイア。5000GTでシールドをブレイク。」
トリガーチェック、トリガーはなし。
「クロスファイアでダイレクトアタック。」
こうして初めてのガチンコ対決はゆめが勝利を納めたのだった。
————バタッ
「ゆめ、おい、ゆめ、どうした!?大丈夫か!?」
え?
おまけ(本編読み終わってから見てね)
↓下に配置してあります
さて、今回の対戦で部長は一度プレイングミスを犯してましたね。
それはトリガーでホーリーが出たあのタイミング。
返しのターンで部長はZ,レッドゾーンと動いてアツトとクロスファイアを破壊してしまっています。
あの盤面であればマナは3、+1(次ターンのチャージ)墓地は6、Z焼却で1、クロスファイア、アツト+2、で13となってしまうので5000GT直出しでお陀仏です。アタック先にクロスファイアを指定して、レッドゾーンのみ上に置く。防鎧で1打点盾をアタック、これで5000GTを完ぺきにケアしつつ(出させない、という意味で)、次のターンでジャスキルが通ったはずです。
(防鎧ワンパンでスパイナーを踏まないならば。)
さて、なぜこんなプレミをしたか(させたか)、それは…。
当初の予定では実は赤緑バイクを握らせる予定だったのです!
赤緑であるがゆえにヤドックでケアして殴ってるところにキューブリックで熱い展開! と考えていたのですが、それだとゆめが後攻であることが前提になってしまう!(ゆめはじゃんけんに負けない)
というわけでフォースで追いついてワンチャンス作れる赤白になりました。
赤白ですと色々とケアできるのでどう考えても部長の勝ちでした。
事故らせてもいいけどそれじゃ面白くない、そういう経緯でこのような運びとなりました。
以上裏話でした!
作中のプレイングで疑問などあればドシドシどうぞ!
それではまた次回をお楽しみに!
しぃえす☆第一話
うさふらさんの証言を基に今期覇権アニメ(大嘘)のしぃえす☆第一話の冒頭部分を文章化してみました。
暇だったら読んでみてね。
自分の文章力の無さはあきらめてくれたまえ。
もし身内で評価が良ければ続きも書きます。
『しぃえす☆ 第一話』
春うらら、窓を開けて見渡すと外には満開の桜が連なって、私の門出を祝しているかのようだ。さわやかな風が吹き抜けてきて少しまだ肌寒さを覚える。
「今日から新しい生活だ!頑張ります!」
窓の外に向かって宣誓をして、仕度に取り掛かる。昨日寮に入ったばっかりだから荷物が散らかってるけど、必要なものはもうまとめてあるから多分間にあうよね。
今日から私、共咲ゆめ、は光中学の2年生になる。光中学は高校との中高一貫の女子校で、全寮制だ。一月前までは違う高校にいたんだけど、かくかくしかじか、紆余曲折の果てに転校することになってしまった。
毎朝恒例、眠気覚まし占いを見ながら、新品の制服へと着替えていく。
「よし、今日も占い1位だ。多分今日も大丈夫!」
私がこの番組を見始めてから1度として1位の座を譲ったことがない。これも私の強運のなせる業かな。でも一応星座占いのはずなんだけど…。
私は生まれつきとても運がいいらしい。それは私も自覚しているところではあるんだけど、やっぱりどうしても周りの恨みや妬みを買っちゃうのが玉に瑕かな。
昔も…、、、っと、思い出すのはやめよう、せっかく今日は新しい生活がスタートするんだから!
遅刻しそうになって、食パンをほおばりながら通学路を駆ける、、、なんてことはなく、悠々と道を進んでいく。通学路がわからないけど。
昨日寮母さんが道を説明してた気がするけど、何しろ眠くて眠くて。全然聞いてなかった。
だけど、案の定というべきなのかわからないけど気づいたら校門の前にいた。適当に進んだら着くなんて、やっぱり運がいいみたいだ。
校門をくぐった先ではいろんな部活の人がパンフレットを配っていた。特に部活とかは決めてなかったから手あたり次第もらってみた。何の躊躇もなく私に渡してきた、ってことは私、新入生だと思われてるのかな? 今日入学式も始業式と同時に行われてるみたいだし。身長が伸びなかったのが悔やまれるなぁ…。
そんな風に考え事をしながら歩いていると、頭頂部を掠める程度の距離を野球のボールが通過していった。しかも13連続で。普通の人だったらぶつかって死んでるよ!!こういう時だけは自分のこの身長に感謝だね。運がいい。
野球部の女子たちが慌てて謝りに来たけど、あたってないから、という事で話はついた。最も少しきをつけてね、と注意くらいはしたけど。
初日から面白いことになったなぁ、そんな風にのんきに歩きを再開した。
そして、スクバに付いたお守りを流し見ながら、今日の幸運に感謝した。
私はこの時背後にいる人物についぞ気づくことができなかった。
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時と場所は変わって始業式の会場、第一体育館(第4まであるらしい、すごいね!)に私は呼ばれていた。
転入生は壇上でみんなの前で軽く挨拶をしなきゃいけないらしい。あまりそういうの得意じゃないんだけどなぁ…。
そうして内容を考えているうちに式典は進み、私が壇上に立つ時がやってきた。
内容は全くできてないけど、大丈夫かな。
不安と共に壇上に登ってから、その先の記憶がない。
気づいた時には教室の椅子に座っていた。
周りでは『ねえ、さっきのあれ聞いた?』、『一体どういう人なんだろう…?』、などなどヒソヒソ話に花を咲かせている。あれ、これは昔の二の舞を演じてしまったのかな、不安な私を安心させるように、特大の音声で
「共咲ゆめはいるかぁーーーー???」
と叫びながら教室に誰か入ってきた。見るからに陽キャラっぽくて私とは縁遠そうなのにどうして?
男勝りな感じでずかずかと歩み寄ってくるその姿はまさにジャイ〇ンそのものだった。見た目はかわいい、キラキラしたちょっと派手目な女の子って感じなんだけど。
「共咲ゆめだな、ちょっと話があるからついてきてくれ。もちろん、お前にとっても悪い話じゃない。」
「えっと、まずどちら様ですか?」
何者か分からない以上、これは当然の反応だと思う。
「あー、ごめんね。私は高校1年の天戸照だ。一応TCG部の部長をやらせてもらってる。そしてさっそく本題だ。お前、TCG部に入らないか?」
天戸さん?のこのマシンガントークに気おされて、口をパクパクさせるので精いっぱいだった。すると、何かに気づいたように
「やべっ、そろそろ先生来そうな時間だな、共咲、放課後部室に来てくれ。本当にお前にとって悪い話じゃないんだ。ではな!」
そう言い残して去って行ってしまった。私は彼女の言ってた部活を知らなかったからよくわからなかったけど、怪しかったから絶対に近寄らないようにしよう、そう心に誓った。
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放課後になって、みんな仲のいい友人と帰る中、私は最初から最後まで誰にも話しかけられることはなく、寂しく帰路に付こうとしていた。そんな折、グラウンドで野球をやっている先ほどの女の子たちを見て、
「そうだ、私も部活をやってみようかな。」
そうしたら、何か変わるかもしれない、と、そう思った。
善は急げとよく言われて育ってきたので、さっそく第一部活棟に行ってみた。(部活が盛んで実力もあるため、部活のための棟が3棟もあるらしい。)
どの部活も新入生争奪戦を行っているようで、棟に入るなりいろんな部活の方々が集まってきた。ひたすらすでにもらったパンフレットを押し付けられ、どうにか逃げ道はないかと探していたら、一角に明かりのついてない部室を見つけた。
使われていないようだし、そこに入ってカギ閉めちゃえば大丈夫なはず!という事でうまく人の間を潜り抜けて、何とか侵入して部屋の鍵をかけることに成功した。
おかしなことにこの部屋のドアノブに手をかけた瞬間、みんな興味を失った(?)ように去って行っちゃった。不思議なこともあるみたい。
部屋が暗いままなのもどうかと思い、電気をつけると部屋の中では先ほどの天戸先輩が壁に磔にされていた。さるぐつわで口をふさがれ、身動きが取れずぐったりとしている。
え、これ大丈夫なの?死んでたりしないよね…?
「…その人生きてますから安心してください。」
「うわぁぁぁぁぁーーーー!!!」
思わず大きな声を出してしまった。突然背後に立たれてささやくように言われたら、そりゃ誰だって叫んじゃうよ!すごくゾワッってしたもん。
「…おっと、怖がらせてしまったようですね。ご安心ください、私はこの部活の一員で、別に怪しいものじゃないですから。」
「…なんなら、自己紹介もしておきましょうか。私は隼霧香、中3で、このTCG部の副部長を任されています。入部希望の方ですか?」
フゥ――――――――、と長く止まっていた呼吸を再開させながら、私は落ち着きを取り戻しつつある脳で考えた。TCG部ってさっきの天戸さんの言ってた部活?怪しいやつじゃない?この人も音もなく背後に忍び寄ってたし。うん、帰ろう。(結論)
「わ、私はこの部室に間違えて入ってしまっただけで、てぃ、TCG? とかいうのは、よ、よくわからないです、だから帰りますね、失礼します」
この部屋に逃げ込んだ際、床に放り投げてしまった鞄を拾い上げ、背後へと向き直る。
そこには天戸さんの顔が。
「うわぁぁぁぁぁーーーー!!!」(本日2回目)
思わず走り去ろうと思ったけど、前には部長、後ろには副部長。か、囲まれちゃった。
「ふっふっふ、逃がさないよ。せっかく来たんだからおかしくらい食べていきなよ。」
「…そうですね、せっかく来ていただいたのですから少しくらいおもてなしをさせてください。」
部長の後に副部長まで続く。とりあえず堪忍してお菓子だけ食べてすぐ帰ろうかな。
「わ、分かりました。ですがそれだけですよ。食べたらすぐ帰りますから。」
ニヤリ、そんな音が聞こえた気がした。
**************************
「まずはソファにでも座ってくれ、お茶を淹れてくる。」
そう言い残して部長は奥の部屋へといってしまった。
あとに残された私は隼さん?という副部長と二人きりになってしまった。話題が見つからない…。とりあえず、いろいろ聞きたいことがあったし、聞いてみようかな。
「あ、あの、隼さん、少し質問いいですか?」
「霧香、で結構ですよ、ゆめさん。それで質問は何ですか?」
あれ…?
「あの、はや、じゃなくて、霧香さん、なんで、私の名前知ってるんですか…?」
私、まだ霧香さんに名乗ってないよね…?
「あぁ、その話は部長からしていただく予定です、それより、ほかに聞きたいことがあったんじゃないですか?」
「では、そっちから先に質問しますね、そもそもTCGって何ですか?」
私はずっと純粋に疑問だった、これで何か怪しい集団だったら今すぐ帰ろう。
「それは、ゆめちゃん、君もよく知ってるんじゃないか?」
ティーセットをお盆に乗せて戻ってきた部長がそう、答えた。
え、私が知ってる?何のことだろう…?
「お前のお姉さんがな、昔この部活を作ったんだ。この部活は略さず言うとトレーディングカードゲーム部。」
その言葉にはとても聞き覚えがある。姉が昔デュエル・マスターズというカードゲームにとてもはまっていて、私もいっしょに遊んでいた覚えがある。確か大きな大会で優勝した、とか言っていた気がする。
「そう、お前のお姉さんが好きだった、カードゲームの部活だ!」
「ゆめちゃん、そのスクバについてるローダー型のキーホルダー、そしてその中に入っているカード、デッドゾーン。それはお前のお姉さんが私の姉とチームでGPという全国大会に出た時の優勝賞品だ。そして、ここにも同じものがある。」
そういって部長は棚を開けると、盾の様な形をしたクリスタルの大型ローダーに入ったデッドゾーンを見せてきた。
「私は今朝校門前でお前を見かけたとき、真っ先にそのデッドゾーンが目についた。そうして尾行して、お前の教室に行ったというわけだ。」
なるほど、姉同士がかかわりを持っていたのか。
「なるほど、分かりました。ですが、じゃあ霧香さんが私の名前を知っていたのは?」
私の教室に来たのも、名前を知ってたのも、部活に誘ったのも納得した。だけど、ここだけがわからない。
「ああ、それは私の兄もそのチームにいたんですよ。3人チーム戦でしたから。学校は違ったようですが、小学校からの幼馴染だったとのことで仲は良かったみたいです。そこでよくあなた方のことを話していましたよ。すごい姉妹がいると。」
そういう事か、でも、私別にまともに知識もないし、ルールもわからないのにどうしてすごい、っていわれてたんだろう…?
「まあ、ということでだ。頼む、うちの部に入ってくれないか!実力は申し分ないはずだ!そして、姉たちのように優勝を目指さないか?」
「えっと、私、ルールもよくわからないんですけど…。姉と昔少しプレイしてただけなので…。もう覚えてないです…。」
「「ええええええええええええ????」」
すごく驚かれてしまった。でも私一度もできるとは言ってないし、それどころかTCGという単語が分からなかった時点で察してほしかった。
「え、じゃあ、なんで、この部室に来たんですか?」
霧香さんがもっともな疑問を飛ばしてくる。
「適当に入ったらたまたまここだったというだけです…。辺に期待させてしまってすみません。私には無理なので帰りますね。」
立ち去ろうとしたその時、部長が声をあげた。
「じゃあ、今からデッキを貸す。それで私と対戦して勝ったら部活に入ってくれ。頼む!!」
文法ミス、誤字、はあきらめてください。
現在部長対ゆめの対決は墓地ソース対バイクを予定しております。
11/6追記:クローシス墓地ソースをゆめ、赤白バイクを部長が使用する、ということで確定しました!
お楽しみに
朱に交われば赤くなる話
こんにちは、シェルです。
ブログを開設したのが200うん10日前だというのに挨拶の記事2つだけでした。
そんなシェルのお話
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最近身内がブログを始めました。
毎日更新しています。
マメですね。
そして読んでみるとこれまた面白い。
そうして自分も書くか、と意気込んで見たのはいいものの書く内容がありません。
ということで、今回はブログ開設した身内が初CSに行くということなので自分も初CSの思い出を書いていきたいと思います。
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初めてのCS、規模はあまり大きくない64人規模。
場所は神奈川矢向にある青馬堂書店。
ブルーポニーCSなるものに出て見ました。
このCSは中学生以下限定ということで初CS用にオススメされて身内と共に行きました。
握ったデッキはオプティマスループ。当時ともさんがGP3rdで準優勝したばかりで勢いがあったのと、自分の最も好きだったデッキだからです。
↑ともさんにサインを頂いたオプティマス。僕の一生の宝物です。(自慢)
予選はギリギリ3-2オポ16位上がり。
初めてで予選上がれたのは正直とても嬉しかったです。
...僕の記憶はここで途切れている
あまり詳しく覚えてないのですが、確か、スクチェン?マナロ?剣?アパッチ?リュウセイ?
結果:ベスト16
ドンドン吸い込むナウは僕には早かったようです。
殿堂三銃士に轢き殺されました。
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初めてというのは緊張しますし、もちろん初めてじゃなくても緊張はします。
特にベスト8がかかったところとか。
今回はこれでおしまいです。
何か書きたくなったらまた更新します。
ではでは
ブログだって、悲しむんだよ。
さて、この度久しぶりに自分のページを開いてみたところ、最初にブログを開設した日から実に222日もの月日が流れていました。
そして、投稿していたのは1つだけ。
ただただ始めましたよー、というご挨拶だけ。
これではこのブログが可哀そうじゃないか!!
ということで、
これから定期的に更新していきたいと思います!
なんか新しいデッキ作ったらすぐ更新、をスタンスにやっていきますのでよろしく!
雑なスタート
とりあえずなんか楽しそうだからブログを開設
以降暇なときに順次更新